「ゲゲゲの鬼太郎」でおなじみの漫画家・水木しげる(1922-2015) 。彼が描く妖怪たちは、なぜこれほどまでに私たちの心を捉えるのでしょうか。その創作の源泉と秘密に迫る、注目の展覧会が茨城県天心記念五浦美術館で開催されます 。
2022年の生誕100周年を機に企画された本展は、数ある水木しげる展の中でも初めて、妖怪画が「どのようにして生まれたか」という創作手法に焦点を当てた、画期的な内容となっています 。
本展の見どころ:妖怪誕生の3つの手法
水木しげるが生涯に描いた妖怪画は1000点近くにのぼると言われています 。本展では、その創作プロセスを「絵師たちから継承」「様々な資料から創作」「文字情報から創作」という3つの手法に分けて、初めて紹介します 。
鳥山石燕の『画図百鬼夜行』や柳田國男の『妖怪談義』など、水木しげる自身が所蔵し、創作の参考とした貴重な書籍や資料もあわせて展示 。「がしゃどくろ」や「塗壁」といった有名な妖怪たちが、どのようにしてあの姿になったのか、その誕生の瞬間を追体験できるでしょう 。
体験型コンテンツも充実
本展では、見るだけでなく体験して楽しめる企画も満載です。
- 妖怪カメラAR 専用アプリ「ストリートミュージアム®」を使うと、会場にがしゃどくろなどの妖怪たちが出現 。一緒に記念撮影が楽しめます 。
- 妖怪フォトスポット 館内のフォトスポットで撮影した写真をSNSに投稿すると、各日先着100名様に展覧会オリジナルの「妖怪シール」がプレゼントされます 。
関連イベント情報
会期中は、ご家族で楽しめるイベントが多数開催されます 。
- ギャラリートーク付先行特別鑑賞会 水木しげる氏の長女・原口尚子氏による貴重なトークが聞ける先行鑑賞会です 。(日時:9月11日(木) 午後3時~ ※要事前申込・抽選制)
- 妖怪おはなし会 北茨城市立図書館スタッフによる、妖怪の絵本の読み聞かせ会です 。(日時:9月21日(日) 午後1時~/午後3時~ ※申込不要)
- ワークショップ「あなただけの妖怪を描こう」 墨のにじみなどから想像して、オリジナルの妖怪を描くワークショップです 。(日時:10月18日(土) 午前・午後の部 ※当日受付先着順)
このほか、担当学芸員によるギャラリートークやコンサート、映画会なども予定されています 。
開催概要
項目 | 詳細 |
展覧会名 | 水木しげるの妖怪 百鬼夜行展 ~お化けたちはこうして生まれた~ |
会場 | 茨城県天心記念五浦美術館 企画展示室 |
会期 | 2025年9月12日(金)~10月26日(日) |
開館時間 | 9:30~17:00 (入場は16:30まで) ※10月25日(土)、26日(日)は19:00まで夜間開館 |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は開館し、翌火曜休館) |
観覧料 | ・一般: 950円 ・満70歳以上: 470円 ・高校生: 710円 ・小中生: 360円 ※土曜日は高校生以下無料 ※各種団体料金、無料対象規定あり |
会場へのアクセス
- 公式サイト: 茨城県天心記念五浦美術館
- 自動車: 常磐自動車道「北茨城I.C.」または「いわき勿来I.C.」より約15分
- 電車: JR常磐線「大津港駅」下車、タクシーで約5分
水木しげるがどのように妖怪たちと向き合い、命を吹き込んできたのか。その創作の裏側を覗きに、ぜひ足を運んでみてください。