小田原城、次なる10年へ。大規模リニューアル計画が始動、入館料の改定案が発表

難攻不落の名城として知られる小田原城が、次なる10年を見据えた新たな一歩を踏み出します。天守閣をはじめとする主要な施設の展示を全面的に刷新する大規模リニューアル計画と、その実現に向けた入館料の改定案が、小田原市より発表されました。

今回の計画は、単なる料金改定ではなく、小田原城の歴史的価値を未来へどう繋いでいくかという、壮大な物語の序章と言えるでしょう。

「未来への投資」—リニューアル計画の全貌

城ファンにとって最大の関心事である、展示リニューアル。今回の計画では、2029年度から約5年をかけ、3つの施設が段階的に生まれ変わります。

  • 令和11年度(2029年度): 小田原城天守閣
  • 令和14年度(2032年度): 小田原城歴史見聞館
  • 令和16年度(2034年度): 常盤木門

それぞれの施設が持つ歴史的背景を、より深く、より魅力的に伝えるための展示刷新が予定されており、完了後には新たな発見や感動が待っているに違いありません。 (※リニューアルが行われる年度は、対象施設の休館が見込まれます)

リニューアルを支えるための料金改定案

この壮大な計画を実現するための基盤として、入館料の改定が検討されています。 改定案では、一般料金が引き上げられる一方で、小田原市民に対しては「市民優待料金」が新たに設けられます。

【利用料金 改定案】

施設種別現行料金改定案(一般)改定案(市民優待)
天守閣大人510円1,000円程度500円程度
小・中学生200円300円程度200円程度

嬉しい変更点として、改定後は天守閣のチケットで常盤木門も見学可能になる予定です。

計画の背景と今後の流れ

小田原城天守閣は、近年年間60万人以上が訪れる人気の城郭です。しかし、施設の維持管理費は物価高騰の影響を受けており、今回の計画は、未来の世代がその価値を享受できるよう、安定した運営基盤を今のうちに築くためのものです。

この経営戦略は、市民からの意見を募るパブリックコメント(2025年10月15日〜11月13日予定)を経て、2025年12月に正式に改定される予定です。

愛する名城が、これからどのように進化を遂げるのか。城ファンとして、その動向を注意深く見守っていきたいものです。

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