

出典:大分市
夏の夜空を焦がす情熱的な炎と、川面を静かに照らす無数の灯火。大分市稙田(わさだ)地域に伝わる伝統と、住民の熱い想いが融合した「第27回ななせの火群(ほむら)まつり」が、2026年7月26日(日)に開催されます。会場となる七瀬川自然公園は、この日、一年で最も熱く、そして美しい光景に包まれます。
「火・水・歴史・故郷」をテーマに掲げるこの祭りは、平成12年に「住民が主役となる新たな祭りを」という願いを込めて産声を上げました。祭りの名にある「火群(ほむら)」とは、まさに人々の情熱の炎そのもの。高さ約11メートルもの柱に松明を投げ上げる勇壮な「柱松」や、七瀬川の両岸を2キロメートルにわたって彩る「万灯籠」など、視覚と魂を揺さぶるプログラムが目白押しです。大分の夏の風物詩として定着した、この壮大な火の祭典の魅力を詳しく紐解いていきましょう。
高さ11メートルの攻防。稙田の誇りをかけた「柱松」の迫力
「ななせの火群まつり」の最大のハイライトといえば、夜の帳が下りた頃に始まる「柱松(はしらまつ)」です。これは稙田地域の8つの校区が、その名誉と技を競い合う伝統的な競技です。広場に立てられた高さ約11メートルの巨大な柱。その先端には、麦わらや松葉、そして花火を仕込んだ束が取り付けられています。
参加者たちは、手にした松明を回転させながら勢いよく上方へと投げ上げます。夜空に幾筋もの火の弧が描かれ、松明が先端の束に見事命中した瞬間、仕掛けられた花火が夜空に弾け飛びます。点火までの時間を競うこの競技は、単なる速さだけでなく、チームの結束力と精神力が試される場でもあります。火の粉が舞い散る中、勇猛果敢に挑む人々の姿は、見る者の心を震わせる圧倒的なエネルギーに満ちています。子どもたちが挑む「子ども柱松」から、熟練の技が光る「大人柱松」へと続く流れは、地域の伝統が次世代へと継承される瞬間を象徴しています。
川面を彩る2キロの光。静寂と幻想の「万灯籠」
混雑が予想されるため、周辺の宿泊施設や飲食店の事前予約・空きチェックがおすすめです。
勇壮な柱松とは対照的に、静かな感動を呼ぶのが「万灯籠(まんとうろう)」です。七瀬川の両岸、約2キロメートルにわたって設置された無数の灯籠に火が灯されると、公園一帯は一瞬にして幻想的な世界へと変貌します。暗闇の中に浮かび上がる光の列は、川の流れに沿ってどこまでも続き、水面にはその明かりがゆらゆらと反射します。
この万灯籠は、稙田地域に古くから伝わる伝統行事を再現したもので、先祖への祈りや故郷への愛着が込められています。また、大きな灯籠を振り回す「振り万灯籠」も行われ、静と動の火の表現を同時に楽しむことができます。川のせせらぎを聞きながら、光の回廊をゆっくりと歩く時間は、日常の喧騒を忘れさせ、心に深い安らぎを与えてくれるでしょう。写真愛好家にとっても、この2キロに及ぶ光のラインは、この祭りならではの絶好のシャッターチャンスとなります。
朝から夜まで。家族で楽しむ多彩な行事と「くいだおれ」屋台
「ななせの火群まつり」は、夜の火の行事だけではありません。2026年7月26日の午前9時から、会場では子どもたちが主役となる多彩なイベントがスタートします。元気いっぱいの「子ども相撲大会」や、夏の思い出作りにぴったりの「魚のつかみどり」、そして知的好奇心を刺激する「子どもサイエンス」など、夏休み中の子どもたちが一日中楽しめる工夫が凝らされています。
ステージでは、伝統的な「神楽」の奉納や、子どもたちに人気のキャラクターショー、力強い太鼓の演奏などが次々と披露され、会場の熱気を高めていきます。そして、お祭りに欠かせないのがグルメです。午前10時から午後9時まで、会場内には「ななせくいだおれ」と称した多数の屋台が並びます。地元の味から定番の祭りメニューまで、美味しい香りに誘われながら、稙田の豊かな食文化を堪能することができます。家族や友人と共に、美味しいものを片手にステージを眺める時間は、最高に贅沢な夏のひとときとなるはずです。
【重要】アクセスガイドと来場時の注意事項
「第27回ななせの火群まつり」が開催される七瀬川自然公園は、豊かな自然に囲まれた広大な公園ですが、当日は非常に多くの来場者が予想されます。会場周辺の道路では、午後3時から午後10時まで交通規制が実施されるため、お車での来場には注意が必要です。主催者からは、できるだけ公共交通機関を利用することが推奨されています。
お車で来場される場合は、会場周辺の混雑を避け、早めの到着を心がけるか、指定の臨時駐車場(設置される場合)の情報を事前に確認してください。また、祭りのフィナーレを飾る午後8時45分からの花火打ち上げ前後は、周辺道路が非常に混雑します。帰路のルートや公共交通機関の時刻表を事前に把握しておくことで、スムーズに帰宅することができます。地域の安全と円滑な運営のため、現地の交通整理員の指示に従い、マナーを守って祭りを楽しみましょう。
7月の大分。快適に過ごすための熱中症対策
7月下旬の大分市は、一年の中でも特に暑さが厳しい時期です。2026年7月26日も、日中は30度を超える真夏日が予想されます。午前中からイベントに参加される方はもちろん、夕方からの火の行事を見学される方も、万全の熱中症対策が不可欠です。帽子や日傘の使用、通気性の良い服装を心がけ、喉が渇く前にこまめな水分・塩分補給を行ってください。
会場となる七瀬川自然公園は屋外のため、直射日光を遮る場所が限られます。特に小さなお子様やご高齢の方をお連れの場合は、無理をせず適度に休憩を取りながら楽しむようにしましょう。また、夕方以降は川沿いということもあり、虫除け対策も準備しておくと安心です。万全の体調管理で、大分が誇る勇壮な火の祭典を最後まで心ゆくまで堪能してください。
「第27回ななせの火群まつり」開催概要
| 行事名 | 第27回ななせの火群(ほむら)まつり |
|---|---|
| 開催日 | 2026年7月26日(日曜日) |
| 開催時間 | 午前9時~午後9時 |
| 会場 | 七瀬川自然公園(大分県大分市大字市字赤池188) |
| 主な行事 | 柱松(子ども・大人)、万灯籠、魚のつかみどり、神楽、太鼓演奏、花火など |
| 屋台 | ななせくいだおれ(午前10時~午後9時) |
| アクセス | 公共交通機関の利用を推奨(午後3時より会場周辺で交通規制あり) |
| 公式サイト | 大分市 公式イベントページ |
まとめ:故郷の誇りと情熱が灯る、忘れられない一夜を
「第27回ななせの火群まつり」は、単なるイベントの枠を超え、稙田地域の人々が大切に守り続けてきた歴史と、未来へ繋ぐ情熱が形になったものです。夜空を舞う松明の火、川沿いを埋め尽くす灯籠の光、そして夜空に咲く大輪の花火。その一つひとつが、訪れる人の心に深い感動を刻みます。
2026年7月26日、大切な人と共に七瀬川のほとりへ足を運んでみてください。そこで目にする勇壮な火の競演は、きっとあなたの夏を特別なものにしてくれるはずです。稙田の地で燃え上がる「火群」の輝きを、ぜひその目で確かめてください。
最新のスケジュール詳細や荒天時の開催判断については、大分市の公式サイトをご確認ください。







