漫画『この世界の片隅に』や『夕凪の街 桜の国』の作者として知られる漫画家・こうの史代さん。彼女の漫画は、4コマ漫画や戦争ものといったジャンルを問わず、同じ愛らしいタッチで描かれているにもかかわらず、読者は読むたびに「こんな世界知らなかった!」と驚かされます。
そんな、漫画の世界の冒険家・こうの史代さんの漫画家生活30周年を記念した、初の大規模原画展が佐倉市立美術館で開催されます。膨大な数の原画や貴重な資料を通じて、彼女が歩んできた道のりを体験できる絶好の機会です。
この記事では、イベントの詳細から見どころ、豊富な関連イベントまで、徹底的に解説します。
開催概要
- イベント名: 漫画家生活30周年 こうの史代展
- 会期: 2025年8月2日(土)~10月2日(木)
- ※会期中、展示替えがあります。
- 休館日: 8月4日(月)、12日(火)、18日(月)、25日(月)、9月1日(月)、8日(月)、16日(火)、22日(月)、29日(月)
- 備考: 8月11日(月・祝)と9月15日(月・祝)は開館し、翌12日(火)と16日(火)は休館となります。
- 会場: 佐倉市立美術館 2・3階展示室
- 観覧料: 一般1,000円(前売り800円)、大学生800円(前売り640円)、高校生以下は無料です。
- ※障害者手帳をお持ちの方は、ご本人と介助者1名まで無料です。
- 公式情報: 佐倉市立美術館のウェブサイトをご確認ください。
こうの史代展の3つの見どころ
1. 漫画家30年の軌跡を辿る、過去最大の原画展
本展では、デビュー作から最新作まで、500枚を超える漫画原画やカラーイラスト、絵本原画、ブログに掲載されたスケッチブックなど、膨大な数の作品が展示されます。大ヒット作『夕凪の街 桜の国』や『この世界の片隅に』の原画展はこれまでも開催されてきましたが、これほど大規模な回顧展は今回が初めてです。こうのさんが歩んできた画業のすべてを知ることができます。
2. 線の躍動を感じる「1枚の絵」としての原画
こうのさんの原稿は、そのほとんどを一人で描いています。アシスタントを起用せず、スクリーントーンもほとんど使用しないため、私たちは彼女自身の手で描かれた「線」そのものに触れることができます。見る者を惹きつけるその線の力強さや、躍動する筆致は、まさに「1枚の絵」として鑑賞する価値があります。
3. ストーリーを分断しない「読める」展示
連載作品の原画は1話単位で、短編は全ページが展示されるため、ストーリーを分断されることなく、最初から最後までを物語として体感できます。展示空間の中で、こうのさんが創作に取り組んでいた「漫画家の気持ち」を追体験できるでしょう。
会期中に楽しめる!豊富な関連イベント情報
本展では、鑑賞をより楽しむための関連イベントが多数開催されます。
- こうのさんご本人と会えるイベント
- ライブペインティング: 8月2日(土)、3日(日)に美術館内でこうのさんがライブで絵を描きます。
- ミニトーク「図書館の中のこうのさん」: 9月20日(土)に開催。図書館や本についてのお話を聞くことができます。
- 朗読会: 9月20日(土)に開催。来場者みんなでこうのさんの漫画を朗読するユニークなイベントです。
- ファンレターコーナー: 会場内にファンレターを書くコーナーが設けられます。書いた手紙はこうのさんに直接渡されます。
- その他の関連イベント
- 「本のこどもたち」ワークショップ: 8月30日(土)に開催される、みんなで1つの漫画を描くユニークなワークショップです。
- ミュージアムコンサート: 8月17日(日)と9月21日(日)に、こうのさんが好きだと語るブラームスなどの楽曲が演奏されます。
- 鑑賞会: 8月と9月に開催される、鑑賞コミュニケーターと一緒に作品について語り合うイベントです。
展覧会グッズも充実!
本展のために制作された特製グッズが勢揃いします。
- 図録: 原画アンソロジーと貴重なインタビューが収録されています。
- ポスター: こうのさん描き下ろしのメインビジュアル「描く人」ポスターは必見です。
- 各種コミックス: 話題の最新作から買いそびれていた本まで揃っています。
- ボールペン: 『ぼおるぺん古事記』を実際に描く際に使用されたのと同じ種類のボールペンが販売されます。
- エコバッグ: 『この世界の片隅に』の漫画のコマがプリントされています。
- その他: ポストカード、クリアファイル、Tシャツ、ブローチ、巾着など、多数のオリジナルグッズが販売されます
公式サイトはこちらになりますので、最新の情報は必ずご自身でご確認ください。
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