2026年1月20日(火)から3月15日(日)までの期間、九州国立博物館(福岡県太宰府市)にて、松浦史料博物館開館70周年・九州国立博物館開館20周年を記念した特別展「平戸モノ語り 松浦静山と熈の情熱」が開催されます。
舞台は江戸後期の長崎・平戸。藩主であった松浦家の9代・松浦清(静山 せいざん)と10代・熈(ひろむ)親子に焦点を当てます。性格は正反対ながらも、共に「モノ」の蒐集と継承に情熱を傾けた二人。彼らが集め、守り伝えた大名家伝来の品々を通して、その背景にある物語に迫ります。
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開催概要
展覧会名 | 松浦史料博物館開館70周年記念・九州国立博物館開館20周年記念 特別展「平戸モノ語り 松浦静山と熈の情熱」 |
会期 | 2026年1月20日(火)~3月15日(日) |
展示替え | 前期: 1月20日(火)~2月15日(日) 後期: 2月17日(火)~3月15日(日) ※一部作品の展示替えがあります。 |
開館時間 | 日・火~木: 9:30~17:00 (入館は16:30まで) 金・土: 9:30~20:00 (入館は19:30まで) ※夜間開館については公式サイトをご確認ください。 |
会場 | 九州国立博物館 3階 特別展示室 (福岡県太宰府市石坂4-7-2) |
休館日 | 月曜日 ※2月23日(月・祝)は開館、翌24日(火)は休館 |
観覧料 (税込) | 一般 2,000円 (前売 1,800円) 大学生 1,200円 (前売 1,000円) ※高校生以下・18歳未満無料 ※上記料金で4階「文化交流展(平常展)」も観覧可。 |
主催 | 九州国立博物館・福岡県、西日本新聞社、TVQ九州放送、西日本新聞イベントサービス |
公式サイト | 九州国立博物館 特設ページ |
※会場内は一部作品を除き写真撮影可能です。
見どころ:静山と熈、親子の情熱が注がれた「モノ」たち
性格は正反対ながら、共に「モノ」の蒐集と継承に情熱を傾けた松浦静山と息子・熈。二人が集め、守り伝えた品々を通して、その背景にある物語に迫ります。
静山の蒐集:知的好奇心と考証への情熱
歴史考証に熱心だった静山が集めた多種多様なコレクション。
- 重要文化財 木村蒹葭堂像 (谷文晁筆): 静山の好古仲間で大坂の大収集家を描いた肖像。【展示期間: 1/20~2/8】
- 宮本武蔵像 (松浦清賛): 静山が賛を寄せた、剣豪・宮本武蔵の肖像。【通期展示】
- 河太郎図 (伝松浦清筆): 静山筆と伝わる、人間味あふれる河童の絵。【通期展示】
- 百物語化物図: 静山の幅広い興味を示す、ユーモラスな妖怪図鑑。【通期展示】
- 蒙古襲来絵詞 (模本): 鎌倉時代の原本を考える上で重要な模本。【通期展示】
熈の継承:家と平戸を守る使命感
藩主としての使命感から、先祖や地域ゆかりのモノを収集・修復した熈。
- 松浦熈像(狩衣寿像): 熈自身のこだわりが詰まった肖像画。【通期展示】
- 渡辺綱像 (和田公美筆): 武勇で知られる平安時代の武将の肖像。黒く描かれているのには理由が?【前期展示: 1/20~2/15】
- 孔雀図 (徐皥晋筆): 平戸藩士が描いた、壮麗かつ鮮やかな孔雀図。【通期展示】
- 神龍鎧: 熈が細部にまでこだわり抜いて制作させた特別な甲冑。【通期展示】
- 大鳥の卵: 珍しいダチョウの卵の殻。飾り物として使われました。【通期展示】
- 松浦鎮信(法印)像: 藩祖の重要な肖像画を熈が修復。【後期展示: 2/17~3/15】
『家世修古図』と伝来の家宝:後世への想い
静山の時に作成が始まり、熈の代で完成したと考えられる、松浦家の家宝や平戸の重宝を精緻な図で記録した『家世修古図』。今回が初の全点公開となります。図に描かれた実際の家宝と比較しながら、二人の後世への想いを感じてください。
- 家世修古図: 精緻に描かれた家宝の記録。【通期展示】
- 錦裂(伝後醍醐天皇袴断片): 後醍醐天皇ゆかりと伝わる貴重な裂。【通期展示】
- 素懸紅糸威腹当: 室町将軍から松浦家当主へ授けられたと伝わる鎧。【通期展示】
- 色々縅腹巻(大友腹巻): 大友宗麟から贈られたとされる機動性の高い鎧。【通期展示】
チケット情報
- 前売券: 10月11日(土)~2026年1月19日(月) 各プレイガイド等で販売。
- 一般 1,800円 / 大学生 1,000円
- 【数量限定】百物語化物図 トートバッグ・グッズセット券: 3,600円 (税込)
- 観覧券と「百物語化物図」モチーフのトートバッグがセットになった特別前売券。
- 販売場所: ローソンチケット (Lコード: 82094)
- 販売期間: 10月11日(土)~2026年1月19日(月)
- 当日券: 2026年1月20日(火)~ 会場券売所、各プレイガイド等で販売。
- 一般 2,000円 / 大学生 1,200円
※前売券・当日券の取り扱い場所詳細は公式サイトをご確認ください。
関連イベント (申込不要・無料)
会期中、九州国立博物館1階ミュージアムホールにて、本展に関連する講演会や講座が開催されます。
- 記念講演会「平戸モノ語り」の物語
- 日時: 2026年2月11日(水・祝) 11:00~12:00 (予定)
- 講師: 本展企画研究員
- 定員: 270名 (先着順)
- リレー講座 (定員: 各270名 / 先着順)
- 歴史資料から知る、平戸モノ語り: 2月22日(日) 13:30~15:30 (予定)
特別講師: 久家孝史 氏 (松浦史料博物館 主任学芸員) ほか - 絵画から見る、平戸モノ語り: 3月1日(日) 13:30~15:00 (予定)
- 工芸から楽しむ、平戸モノ語り: 3月15日(日) 13:30~15:00 (予定)
- 歴史資料から知る、平戸モノ語り: 2月22日(日) 13:30~15:30 (予定)
アクセス
- 西鉄電車 太宰府線「太宰府駅」より徒歩約10分
- JR鹿児島本線「二日市駅」よりバスまたはタクシー
※九州国立博物館へのアクセス詳細は公式サイトをご確認ください。