福岡のカレー激戦区、大名。「大名カレー中村屋」で一杯平らげた帰り道、ふと目に飛び込んできた一つの看板。『クヮッチースパイスユクル』 それが、この店との出会いだった。
以来、私は4食、この店のカレーを味わうために足を運んでいる。今日、私を突き動かすのは、脳裏に焼き付いて離れない、あの記憶だ。
店内に広がる、静寂と期待感

「シャンボール大名」ビル1階には看板があり。夜は「タコスヨナハ」の看板になっている。

階段を登るとテナントの名前が。目指すはクワッチースパイスユクル。

更に階段を登る。左上の明かりが店だ。

いよいよ店が見えてきた。
階段を上り、2階の扉を開ける。まず出迎えるのは、券売機。ランチではここで食券を求めるのがこの店のスタイルだ。 ディナーの場合は席に着くと、店の人がすぐにメニューが書かれた手持ちの板を持ってきてくれる。そのさりげない親切が心地よい。
聞こえるのは、スプーンと皿が触れ合う音と、客たちのひそやかな会話だけ。 静寂が、奥の厨房から漂うスパイスの香りを一層際立たせ、否が応でも期待感を高めていく。
いつもの窓際のテーブル席。それが私の定位置だ。
記憶に残る、「食感」と「焙煎」
この店で体験したカレーは、私のカレー観に新たな衝撃を与えた。
特に「キーマカレー」。私自身、カレーを作る人間として「食感」を何より大事にしているが、ここのキーマはまさにその哲学を体現していた。豚皮、ホルモン、ミミガー。それぞれの部位が持つ異なる歯ごたえが、キーマの中で見事に共存し、咀嚼するたびに複雑な旨味と楽しさを生み出す。これは、ただのキーマではない。食感を愛でるための、計算され尽くした一皿だ。
そして、もう一つの衝撃が「ロースト」。 これまで300店舗ほどのカレー屋を巡ってきたが、ここまでスパイスを深く、力強くローストしたカレーには滅多に出会えない。鼻腔を突き抜ける香ばしさは、この店でしか味わえない、唯一無二の個性だ。
過去に味わったカレーたち
ブタナカミキーマ
ミミガー等色んな部位が入っていて、食感の違いが嬉しい美味い!

ソーキカレエ
焦げに近いとも言える深い深いローストで、美味い苦味、ほろほろ豚肉!

秘伝豆キーマ
ドライ気味。秘伝豆うまい。食べるうちに繊細な味がわかってきてどんどん旨くなって行く。

※日替わりで色々なカレーメニューが登場!本日のラインナップはInstagramでチェック!
なぜ、またこの店に来てしまうのか
この店の魅力は、一度味わったカレーだけではない。 「今日は山羊があるらしい」「鯖の日もあるそうだ」 訪れるたびに聞こえてくる、まだ見ぬカレーの噂。その日、その時だけの出会いを求め、また足を運びたくなる。
大名というカレーの名店がひしめくエリアにあって、なお「行きたい店」のリストに加わるのは、この店が持つ強烈な「特徴」があるからだ。 ここは、私の中で「キーマの名店」としても、深く記憶に刻まれることとなった。
店舗情報
項目 | 詳細 |
店名 | クヮッチースパイスユクル |
住所 | 〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名2丁目10−2シャンボール大名B203 |
電話番号 | 070-8472-2299 |
営業時間 | ランチ: 11:30~15:00 ディナー: 18:00~23:00 (金・土のみ) ※夜は1ドリンク制 |
支払い方法 | 現金のみ |
公式情報 | クヮッチースパイスユクル Instagram ※本日のメニューチェックはInstagramにて |
アクセス
- 会場: クヮッチースパイスユクル
- 住所: 福岡県福岡市中央区大名2丁目10−2シャンボール大名B203
- Google Map: https://maps.app.goo.gl/cT3vubHFjhN3wkWK7