「〇〇さん、最近ちょっと疲れてませんか?」
職場の同僚や、久しぶりに会った友人から、そんな風に声をかけられた経験はありませんか? または、自分自身で鏡を見て「なんだか顔色がさえないな」「しっかり寝たはずなのに、疲れが顔に出てる…」と感じることは?
30代、40代は、仕事では責任ある立場を任されたり、プライベートでは家庭を持ったりと、人生の中でも特に充実し、そして忙しくなる時期です。気力はまだまだ若いつもりでも、ふとした瞬間に「見た目の変化」に気づき、少しだけ戸惑いを覚える… それは、あなただけではありません。
そして、その「疲れて見える」原因、もしかしたら睡眠不足や仕事のプレッシャーだけではないかもしれません。実は、30代あたりから始まる「肌の変化」が、見た目の印象に大きく関わっているのです。
なぜ? 30代・40代で肌はこう変わる
若い頃は多少無理をしても、一晩寝れば肌も回復していたかもしれません。しかし、一般的に皮膚科学の分野では、加齢に伴い肌の機能が変化することが広く知られています。30歳を過ぎたあたりから、その変化は自覚しやすくなります。
- ターンオーバーの遅れ: 肌の生まれ変わるサイクルが遅くなり、古い角質が溜まりやすく。
→ ごわつき、くすみの原因に。 - 水分保持能力の低下: 肌内部の水分が蒸発しやすくなり、乾燥しがちに。
→ カサつき、小じわの原因に。(実際に、「肌の乾燥やトラブル改善」が、男性がスキンケアを始めるきっかけのトップになっています) - コラーゲン・エラスチンの減少: 肌のハリや弾力を支える成分が減少し始める。
→ 毛穴の開き、たるみの一因に。 - バリア機能の低下: 紫外線や乾燥などの外部刺激を受けやすくなる。
→ シミ、肌荒れの原因に。
これらの変化が複合的に絡み合い、「なんとなく顔色が悪い」「ハリがなく、どんよりして見える」「実年齢より上に見られる」といった、いわゆる “お疲れ顔” や “老け見え” に繋がってしまうのです。
「男が化粧品なんて…」はもう古い?!グラフで見る!特別なことじゃない男のスキンケア
最近、職場の若い世代がスキンケアや日焼け止めの話をカジュアルにしているのを聞いて、「へぇ、男でも気にするんだ」「自分には関係ない世界かな」なんて思ったかもしれませんね。
でも、少し待ってください。 実は、男性の美容は、もはや一部の特別な人たちだけのものではありません。市場調査会社の最新レポートによると、日本の男性化粧品市場は2024年に約500億円規模に達し、なんと5年前(2019年)の約1.8倍にまで成長しているのです。

特に、肌を健やかに保つための基礎化粧品(スキンケア)の需要が中心で、これは若い世代だけでなく、30代、40代、さらに上の世代の男性にも広がっている動きなのです。
(事実、60代・70代でも購入金額は5年で1.5倍になっています)

そして、「男性が肌の手入れや化粧をすること」についてどう思うかという調査では、なんと男女全体の約6割が「とても良い」「良い」と好意的に回答しています。特に女性からの肯定的な意見は多く(6割以上が好意的)、若い世代ではさらにその傾向が強いという結果も出ています。


これは、清潔感を保ち、健やかな肌でいることが、性別や年齢を問わず、社会人としての自己管理、あるいは「自分磨き」(これもスキンケアを始めるきっかけの上位です)の一環として、広く受け入れられ始めている証拠と言えるでしょう。清潔感があり、健康的に見える肌は、ビジネスシーンでの信頼感にも繋がりますし、プライベートでの自信にも影響します。

「でも、何から始めれば…」「買うのがちょっと恥ずかしい…」
そうは言っても、「いきなり化粧品売り場に行くのは抵抗がある」「何を選べばいいのか全く分からない」「そもそも面倒くさい…」と感じる気持ちも、とてもよく分かります。(でも、これだけ多くの方が関心を持ち、肯定的に捉えている分野でもあるのです)。
この特集は、まさにそんなあなたのためにあります。
難しい話や、たくさんの商品をいきなり覚える必要はありません。 まずは、自分の肌に何が起きているのかを知ることから始めましょう。そして、今日からでも無理なく始められる、ごく簡単なケアで、「疲れて見える自分」から一歩踏み出してみませんか?
次の記事からは、具体的なスキンケアの基本、悩み別の対策、そして恥ずかしくないアイテムの選び方まで、分かりやすく順番に解説していきます。
さあ、一緒に「なんだか最近、印象良くなった?」と言われる自分を目指しましょう!
【出典】
株式会社インテージ プレスリリース「成長トレンド続く『男性化粧品』市場 2024年は497億円、美容液・クレンジング・パックなど大きく伸長 男女6割『男性×美容』に好意的」(2025年2月4日発表)