【ウマ娘 シンデレラグレイ】アニメ第1話「元ネタ」をまとめて解説してみました【オグリキャップ】その2

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2025年春アニメ「ウマ娘 シンデレラグレイ」。

このアニメは、ゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」およびヤングジャンプで連載中の漫画が原作なのですが、主役のウマ娘「オグリキャップ」は1987年から1990年にかけて活躍した実在の名競走馬・オグリキャップがモデルになっています。

「ウマ娘」というコンテンツは、ウマ娘のキャラクター造形やストーリーに、実際の競走馬やスタッフの方々のエピソードを敬意をこめて反映しているのが魅力の作品でもあります。ですので、そういったエピソード、つまり「元ネタ」探しとその比較も楽しみの1つです。

この記事では「ウマ娘 シンデレラグレイ」という作品を楽しむための「元ネタ」を紹介していきたいと思います。

※アニメのみを追う予定の方には、先の展開のネタバレに抵触する箇所が出てまいります。ご注意ください。

目次

「カサマツレース場」はオグリキャップが所属していた地方競馬場である笠松競馬場がモデル

さて、アニメ第1話「元ネタ」まとめの続きを書いていきます!

北原 穣と柴崎 宏壱が嘆きつつ座っている閑散とした「カサマツレース場」。こちらにも元ネタがあります。

競馬には「中央競馬」と「地方競馬」の2種があり、馬の方のオグリキャップは、競走馬デビュー時は地方競馬が開催される競馬場である「笠松競馬場」に所属していました。

「カサマツレース場」は、この笠松競馬場がモデルとなっていると思われます。

ウマ娘の世界では、地方競馬は「ローカルシリーズ」と呼ばれています。
(アニメの方では特にその名前は出ていないようですが、漫画にはこの名があります)

それに対し、北原がスマホで観戦し、歓声を上げていたのは中央競馬がモデルとなっている「トゥインクルシリーズ」のレースです。

「カサマツ トレセン学園」も、笠松競馬場がモデルと言えるでしょう

オープニングのあと、オグリキャップやベルノライトが通う「カサマツ トレセン学園」が登場します。このカサマツ トレセン学園も、笠松競馬場がモデルと言えます。
(建物自体のデザインは地元の学校を参考にしているとの話あり)

トレセンとは「トレーニングセンター」の略で、実際の競馬では、競走馬を調教する施設のことです。ウマ娘世界ではレースでの活躍を志すウマ娘たちを教育する学校にその名がついています。

地方競馬では競馬場内に調教施設があることも多いそうなので、そのように考えました。

トレセン学園の授業で説明されるレース「東海ダービー」は、2025年現在「東海優駿」という実在するレースです。「東海ダービー」の名前は1980年から1996年まで使われていたそうで、オグリキャップの活躍した時代の名称に合わせて作中ではこのように称しているのでしょう。

食いしん坊キャラは実馬由来!

続く食堂のシーンでは、大量のコロッケを平らげるオグリキャップにベルノライトがドン引きする様が描かれます。
こちらは馬の方のオグリキャップが、飼葉を通常の馬より多く、果ては寝床の藁や雑草まで食べたという逸話が語られるくらいの大食いだったことから来ているようです。

オグリキャップをいじめる三人のウマ娘たちは「シンデレラ」の継母と姉たち?

外で走って帰ってきたオグリキャップを待ち構えるノルンエース、ルディレモーノ、ミニーザレディ。オグリに嫌がらせをするこの三人は、おそらくタイトルの「シンデレラ」由来の継母と二人の姉たちのイメージだと思われます。

では、なぜ「オグリキャップ」の物語タイトルに「シンデレラ」の名前が冠せられたのでしょうか?

考えられる理由は2つあります。

①実馬オグリキャップの活躍がまさに「シンデレラストーリー」と呼べるから

シングレ第1話のオープニング直前、落胆して河川敷を歩く北原に、同僚の柴崎が語るこんなセリフがありました。

柴崎「設備も人員もウマ娘も中央とはそもそものレベルが違うんですから」

そのようにあまり恵まれない環境の地方競馬出身であるにも関わらず、中央競馬の優秀な競走馬たちを圧倒する成績をあげたオグリキャップは、まさにシンデレラストーリーの体現者。ゆえに、当時の競馬ファンのみならず多くの人々を魅了したのだと思います。

②オグリキャップの体毛の「芦毛」から、灰色のイメージがあるから

シンデレラの物語は、和名で「灰かぶり」とも呼ばれます。
そして馬のオグリキャップは、その体毛の種類が「芦毛」と呼ばれるものでした。肌が黒っぽく、毛が白から灰色の馬を指します。
ウマ娘のオグリキャップも、髪の色がグレー色でデザインされていますね。

オグリキャップの母にもモデルあり?

オグリキャップの入学前の回想シーンで登場するのは、彼女の母です。

実馬オグリキャップの母は、ホワイトナルビーという競走馬ですが、ウマ娘というコンテンツにおいて、ウマ娘の親や兄弟などの家族は、必ずしも実馬の実の父母、兄弟のみがモデルになっているわけではありません。
親に関しては、傾向として、馬主や調教師、厩務員の方々の印象的なエピソードが反映されることが多いようです。

オグリキャップの母「昔あんなに膝の悪かったアンタがね……」
オグリキャップ「お母さんが毎日毎日マッサージしてくれたから」

このセリフから推測しますと、アニメ「シンデレラグレイ」のオグリキャップ母の場合は、オグリキャップが生まれた牧場のエピソードが元になっていると思われます。
実馬のオグリキャップは誕生時、右の前脚が大きく外を向いてしまっていて中々自分で立ち上がれなかったそうなのです。それを牧場の方が蹄を削るなどして矯正を行い、徐々に改善されていったとのことです。

大外からキタハラジョーンズ!の意味とは?

早朝の河川敷で一人、ぶつぶつなにやらつぶやきながら走る北原のシーン。彼がつぶやいているのは、架空の東海ダービーの実況と思われます。「キタハラジョーンズ」は、彼自身の名前をもじった架空のウマ娘名でしょう。

ここで、第1話冒頭の北原のセリフを思い出してください。

北原「自分を重ね合わせて心の底から応援したくなるような…そんなウマ娘(スター)が…」

彼の河川敷でのつぶやきは、そんな心情を表しているのでしょう。

北原「ああっとここで!大外からキタハラジョーンズ!一気に仕掛けてきた!」

ここで言う「大外」とはこの場合、競馬用語で「大外一気(おおそといっき)」という言葉の意味がふさわしいと思います。
レースの途中まで最後方を走っていた馬が、ゴール目前の直線コースに入った途端、先を走る馬たちを一気に追い抜き、勝利する様をいいます。

このように鮮やかに勝つウマ娘に出会いたいという願望が表出していると同時に、馬のオグリキャップも、必ずしも最後方から一気にというわけではなかったようですが、最後の直線でグングンスピードアップして最後に勝つ、というようなレースが多いような印象でしたので、やはりオグリのイメージを重ねているのだと思ったりもしました。

また、北原は、直後に出会うウマ娘・オグリキャップについてこのような感想をもらします。

北原「灰色……芦毛。……膝、柔らかいな」

芦毛については先に解説いたしましたように、実馬の毛色由来の言い回しです。

膝が柔らかいという感想も、実馬由来。その身体の柔軟さが彼の特徴としてよく語られていたようです。
第1話ラストのレース授業シーンで走る前に柔軟運動をするオグリに対して、「柔らかすぎないか?」と評していますね。

ハツラツ!にも元ネタあり!

翌朝、カサマツ トレセン学園の練習場のシーン。眠そうなベルノライトに対し、元気なオグリキャップ。そんなオグリの背後に書き文字で「ハツラツ!」と表示されています。

実は、このハツラツ!にも元ネタがあるんです。それは、馬のオグリキャップの幼名です。彼は誕生時、足に障害があったということは先に解説しましたが、そんなオグリが健やかに育つように願いを込めて、そのように命名されたのだそうです。

そして、レースに関する授業が始まります。

先生「えー、今日はみなさんにゲートを体験してもらいます。コースはダートの800メートル」

ゲートとは、競馬において、すべての馬を横一列に並ばせ、一気に出走できるようにした場所のことです。人間であるウマ娘には不要なような気もしますが、そこはそういうものだと理解しておきましょう。

ダートの800メートルとは、800メートルの距離のあるダートコースのこと。ダートコースはレースが行われる道の中で、土や砂が敷かれているものを指します。

フジマサマーチにもモデルあり!

トレーナーたちが注目するウマ娘「フジマサマーチ」。彼女にもモデル馬がいるようです。それは、笠松競馬場時代のオグリキャップを2度負かした「マーチトウショウ」と推測されます。

ゲート内で体を振るオグリも実馬由来

いよいよオグリキャップにも、走る順番が回ってきました。ゲートに入った彼女が体をブルブル振って、隣のルディレモーノに文句を言われていますが、この振る舞いも馬のオグリがゲートに入る直前などでよくやる仕草だったそうです。

51秒1にも元ネタあり!

さて、ゲートが閉じていよいよスタート。その直前、ミニーザレディにより靴紐が解かれてしまったことで出遅れてしまうオグリ。しかし驚異的な超前傾姿勢で見事勝利し、51秒1のタイムを記録します。

これにも元ネタがあります。実馬がレース出場前に行った能力試験が、まさにダート800メートル、タイムも51秒1だったそうです。

また、彼女の走るフォームも競走馬・オグリキャップの特徴に基づいています。アニメで他のウマ娘とは明らかに異なる超前傾姿勢は周囲に驚きを与えていますが、これはオグリキャップがデビュー戦で見せた、速い馬に見られるような重心の低い走り方に調教師が気づき、将来性を感じたというエピソードを反映したものだと思われます。

第1話の元ネタまとめ、以上となります

その2をお待たせしてしまいましたが、第1話の元ネタまとめ、以上となります。
結構細かく実馬関連のエピソードが使われているんだなあと改めて感服いたしました。

このあとの話数も元ネタご紹介していきますので、ぜひまた読んでいただけると嬉しいです!

第2話の元ネタ解説はこちらから!

【ウマ娘 シンデレラグレイ】アニメ第2話「元ネタ」・モデルをまとめて解説してみました【オグリキャップ】【トレーナー北原譲のモデル考察】

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