2025年春アニメ「ウマ娘 シンデレラグレイ」。
このアニメは、ゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」およびヤングジャンプで連載中の漫画が原作なのですが、主役のウマ娘「オグリキャップ」は1987年から1990年にかけて活躍した実在の名競走馬・オグリキャップがモデルになっています。
「ウマ娘」というコンテンツは、ウマ娘のキャラクター造形やストーリーに、実際の競走馬やスタッフの方々のエピソードを敬意をこめて反映しているのが魅力の作品でもあります。ですので、そういったエピソード、つまり「元ネタ」探しとその比較も楽しみの1つです。
この記事では「ウマ娘 シンデレラグレイ」という作品を楽しむための「元ネタ」を紹介していきたいと思います。
※アニメのみを追う予定の方には、先の展開のネタバレに抵触する箇所が出てまいります。ご注意ください。
オグリキャップ、ブラッキーエールの出走した「ペガサスステークス」の元ネタ
冒頭、オグリキャップとブラッキーエールの出走するペガサスステークスが描かれます。
実際の出走馬は、第7話記事にも記載しましたがこちらです。8枠10番のラガーブラック号がブラッキーエールの元ネタの馬です。
【1988年3月6日 ペガサスステークス出走馬リスト】
1枠1番 マチカネイトハン
2枠2番 ワンダーテイオー
3枠3番 アグネスカノーバ
4枠4番 オグリキャップ
5枠5番 メイショウコテング
6枠6番 ミリオンプリンス
7枠7番 インターアニマート
7枠8番 グレートモンテ
8枠9番 ミズホリード
8枠10番 ラガーブラック
ゴールの瞬間、「噂に違わぬ強さ」と実況されていますが、こちらは関西テレビの杉本清アナウンサーの実況を引用していると思われます。
ヤエノムテキの出走レースの元ネタ
ヤエノムテキが勝利をした、彼女の2戦目のレース。この元ネタは、1988年3月19日の中京競馬場で行われた「沈丁花賞」と思われます。
そして、今後の目標を聞かれた彼女の答えはこちら。
ヤエノムテキ「クラシックレースです。あと一勝すれば出走条件が満たせるでしょう」
クラシックレースとは、ここでヤエノムテキが言っている意味においては皐月賞・東京優駿(日本ダービー)・菊花賞といった中央競馬クラシック三冠がモデルとなった同名のレースのことを指します。
厳密には、桜花賞・優駿牝馬(オークス)もクラシックレースのうちに入るのですが、いずれも牝馬(メス)限定のレースで、ヤエノムテキのモデルとなった同名の競走馬は牡馬(オス)なのでこの2つのレースは目標にはなり得ないことになります。
また「出走条件」とは、目指すレースにより決められている先に開催されるレースで「◯着以内に入ること」という条件です。この対象レースを「トライアルレース(競争)」と言います。
ここでのヤエノムテキは、「毎日杯」出走すると表明。毎日杯はトライアルレースでこそありませんが、ヤエノムテキ号のような関西出身の馬にとっての皐月賞出走のための前哨戦的な役割があります。
オグリキャップ、ヤエノムテキの出走した「毎日杯」の元ネタ
オグリキャップとヤエノムテキが初めて激突したレース「毎日杯」。こちらのレースは、1988年3月27日の同名G3レースがモデルでしょう。
実際の出走馬はこちら。
【1988年3月27日 毎日杯出走馬リスト】
1枠1番 マイネルフリッセ
2枠2番 ホリノライデン
3枠3番 ファンドリデクター
4枠4番 インターアニマート
5枠5番 メイショウコテング
6枠6番 ミズホリード
7枠7番 ヤエノムテキ
7枠8番 ディクターランド
8枠9番 グレートモンテ
8枠10番 オグリキャップ
ヤエノムテキ、サクラチヨノオーの出走した「皐月賞」の元ネタ
ヤエノムテキとサクラチヨノオーの対決したレース「皐月賞」。これは1988年4月17日の同名のレースが元ネタと思われます。
このレースではウマ娘たちがこれまでのレースのような体操着ではなく、華やかな衣装に身を包んでいます。ウマ娘では、これはG1レースに出走するときだけの特別な装い「勝負服」と呼びます。
またレース前、足に包帯を巻いたディクタストライカが悔しがっています。これは、元ネタの馬「サッカーボーイ」が1988年3月6日の「弥生賞」後に蹄に故障を抱えてしまったことが元ネタでしょう。
この弥生賞は皐月賞のトライアルレース、サッカーボーイは3着だったので優先出走権があったにも関わらずのこの事態。ウマ娘の彼女も当時のサッカーボーイ陣営も、いかに悔しかったかが偲ばれます。
実際の出走馬はこちら。
【1988年4月17日 皐月賞出走馬リスト】
1枠1番 ヤエノムテキ
1枠2番 サクラチヨノオー
2枠3番 マイネルロジツク
2枠4番 アイビートウコウ
3枠5番 スロクマル
3枠6番 トウショウマリオ
4枠7番 モガミナイン
4枠8番 ラガーブラック
5枠9番 キョウシンムサシ
5枠10番 メイブレーブ
6枠11番 ニシノカブトザン
6枠12番 マイネルフリッセ
7枠13番 モガミファニー
7枠14番 カシママイテー
7枠15番 シンボリマルタン
8枠16番 ディクターランド
2着の「ディクタアース」は8枠16番の「ディクターランド」号が元ネタと思われます。
なお、4枠8番にラガーブラック号も出走していますが、漫画でもアニメでもブラッキーエールは画面には登場していません。
記者・藤井泉助にも元ネタあり?!
煽るような記事を書いたり、シンボリルドルフに署名一万人分を持ち込むなど、かなり強引な方法でオグリキャップをダービーに出走させようとする藤井記者。こんな彼にも、モデルはいるのでしょうか?
当時の色々な新聞や雑誌の記録を見ていくと、オグリキャップ号がペガサスステークスを勝利した翌日のスポーツ新聞で「残念ながらクラシックの登録がない」という記述が見られました。
しかし、そのことが大きく話題となったのは、毎日杯勝利後のことだったようです。
テレビ司会者や競馬その他の評論の分野にて活躍するマルチタレントとして人気を博していた「大橋巨泉」氏は、サンケイスポーツ誌上で連載していた競馬コラム「巨泉の蹄言」にて、オグリキャップにクラシック出走権が無いことについて苦言を呈しています。
そんな大橋巨「泉」氏も含め、当時のオグリキャップを惜しむ声を各紙面にて表明した記者・ライターのみなさんが、藤井泉助記者のモデルなのかと思います。
また、巨泉氏がブレイクしたきっかけである深夜の人気番組「11PM」にて、同番組の司会の一人であった「藤」本義一氏のイメージもあるかなと思いますがいかがでしょうか。藤本氏は関西出身で、競馬の著作が複数あるくらい愛好していた方でもありましたし。
第8話まとめ
第8話の元ネタまとめ、以上となります。
このあとの話数も元ネタご紹介していきますので、ぜひまた読んでいただけると嬉しいです!
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