【刀剣展示レポート・福岡】【2023年11月5日まで】福岡市博物館「黒田侯爵家の名品」展は意外にたくさん刀が見られる【圧切長谷部・日光一文字・碇切 他】

ふふふ……。今回の刀剣展示はこんなラインナップなのよ！

そうなんだよ！
しかも、黒田侯爵家の「家宝」というキーワードでの展覧会だから……。
「移動する『家宝』」というカテゴリの展示室があって、刀剣の入札などの売却周りの文書などの資料があったりするのも、あまり他で展示されないようなものだから面白いのよ。

三名槍の「日本号」が明治期に黒田家から離れた時期があったんだけど、大正時代に旧福岡藩士で実業家になった方が購入し、黒田家に寄贈した時の感謝状とか。

特別展のチケットに企画展チケットもついてますので、ぜひ併せて行ってみて下さい～。

それでは、紹介していきます。
なんと、一部を除いて撮影OK（※）となっておりました！

「黒田侯爵家の名品」展は、全部で6ブロックでの構成ですが、刀剣の展示は２ブロック目の「１ 黒田家の『重宝』」からありました。

というわけで、紹介していきます。
展示エリアに入ると、正面に圧切長谷部と日光一文字が並び、安宅切、碇切などなどずらずらっと見られて圧巻です！

「圧切長谷部」は、黒田如水 (孝高、官兵衛) が信長から拝領したとされる刀です。信長が膳棚の下に逃げ込んだ茶坊主を、手討にする際、刀を振り下ろせなかったため刀を押しあてそのまま圧し切ったことに由来しています。

「日光一文字」は、豊臣秀吉の小田原攻めの際に、黒田如水が北条氏直の降伏の仲介を行った礼として贈られたものとのことです。

共に北条家から来た法螺貝も、少し離れたところに展示されていますのでお見逃しなく！

「碇切」はその名の由来が書物によって違うようなのですが……。
・朝鮮出兵の際に黒田長政が敵を碇とともに切り落としたという説
・黒田如水が朝鮮へ出発の折に船の碇を切って出航したことにちなむという説
……があるようです。

「安宅切」は、黒田如水が四国攻めの際に使用した刀とのことです。

つまり、安宅氏を切ったゆえの「安宅切」と推測されるとか……。

美濃国関 (岐阜県関市) の 刀工である和泉守兼定の手によるこの刀は、黒田長政が実際に帯刀したものらしいです。
実際にどの戦いで使われたのか気になりますね……！

こちらも和泉守兼定とともに、黒田長政がたびたび戦場に帯刀した刀とのこと。どんな光景を見ていたのか……ドキドキしますね！

こちらは次の展示室「２『家宝』の誕生」にあります。

そして次の展示室「３ 移動する『家宝』」では、売却されたりして黒田家から出た品が展示されています。
こういうカテゴリでまとめられる機会はそうそう無いですし、貴重な機会だと思われます！

そして刀剣が展示されている最後の展示室。
「4 新たに加わる名品」には、「鎗 勝光宗光」が展示されています。

関ヶ原の戦いの前哨戦となった慶長5年(西暦1600年) の戦いですね……おお……。

ああ……たくさん見た……！

この記事では紹介していないものたち……。
黒田如水・長政の使ったものを中心とした黒田家代々の鎧……。
歴代藩主の肖像画……。
城に飾られた襖絵や屏風絵、茶器なども素晴らしいものがたくさんで圧巻だったよ……！

あっ……忘れていたわけじゃないのよ！
企画展は、特別展を出て右に受付があります。そこでチケットを出すと入れます。

初めて見たときは、うわ、大きい！って思ったよね……。

鎬にある彫り物も繊細で素晴らしいです。
しかもその裏側に、実戦で使われた証拠である、敵の刃を受け止めた打ち込み疵が残っているそうです……！

えっ……嶋井さん……ですか？ すみません知らない……。
（なんか地味そう……（ボソリ））

あと、お茶のつながりって特に当時は、想像以上に色々深いのよね……。
現代も趣味の集まりとかでつながってビジネスにも……ってのは良くあることだし。