「集中線」「ギャグ描写」「時間の経過表現」。これらが今から200年以上前、江戸時代の絵師・葛飾北斎の作品にすでに描かれていたとしたら、驚きでしょうか。
世界で最も有名な日本人アーティスト・北斎を、「マンガとアニメの原点」という全く新しい切り口で解き明かす展覧会、「HOKUSAI-ぜんぶ、北斎のしわざでした。展」が、東京・京橋の新しい美術館「CREATIVE MUSEUM TOKYO」で2025年9月13日(土)より開催されます。
本展の公式アンバサダーには、King & Princeの髙橋海人さんが就任。音声ガイドのナビゲーターにも初挑戦し、北斎の魅力と200年前の「しわざ」を解き明かします。
作品解説:4つの視点で読み解く北斎の「しわざ」
本展は、世界一の質と量を誇る『北斎漫画』の所蔵で知られる「浦上コレクション」の全面協力のもと、総数300点以上の作品で構成されます。その見どころを4つの視点から深掘りします。
1. 「マンガ」の源流:『北斎漫画』と『富嶽百景』 本展の核となるのが、この世の森羅万象を描き尽くした絵手本『北斎漫画』全15編と、北斎絵本の最高傑作『富嶽百景』全3編・102図です。ユーモラスな人々の表情、誇張された動き、そして画面を横切る効果線。そこに描かれているのは、紛れもなく現代の私たちが親しむマンガ表現の源流です。その圧倒的な情報量と遊び心を、ぜひ会場で体感してください。
2. 世界初公開:幻の肉筆画『日新除魔図』16図 本展最大の目玉は、これまでその存在が知られていなかった、北斎最晩年の肉筆画『日新除魔図』16図が世界で初めて公開される点です。80代前半の北斎が日課として描き続けたという獅子の図は、衰えを知らない筆力と斬新な構図に満ちています。歴史的発見の証人となる、またとない機会です。
3. 「アニメ」への昇華:スペシャルアニメーション 「もし北斎が現代にいたらアニメも作っていたはず」。そんな発想から、日本屈指のアニメーターが『北斎漫画』の「雀踊り」などをアニメーション化。会場内の特設ミニシアターで上映されます。200年の時を超え、北斎が描いたキャラクターたちが本当に動き出す瞬間は、本展でしか味わえない感動体験です。
4. 「アイコン」の再発見:『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』 世界で最も有名な日本の絵画、通称「大波」。本展では、この誰もが知る名作ももちろん展示されます。他の作品群と共に鑑賞することで、なぜこの構図が生まれ、これほどまでに人々を魅了するのか、その普遍的なデザインの力を再発見できるでしょう。
グッズ解説:コレクター必見の限定コラボアイテム群
本展は、250種類以上という圧巻のオリジナルグッズも魅力です。特に注目すべきコラボレーションを厳選してご紹介します。
最注目:PEANUTS with Hokusai PEANUTSコミック誕生75周年を記念した、奇跡のコラボが実現。羽織姿のスヌーピーと『北斎漫画』の動物たちが共演するアートは、本展だけの完全オリジナルです。トートバッグやダイカットポーチが付いた限定スペシャルチケットも用意されており、ファンならずとも手に入れたい逸品ぞろいです。(※会場限定販売)
人気ブランドとの融合
- CHUMS(チャムス): 北斎の「大波」とブービーバードが融合したTシャツや、ブービーバードが『北斎漫画』のコミカルな表情を見せる靴下など、アウトドアブランドならではの遊び心が光ります。
- ZIPPO: 『富嶽百景』と「大波」を両面にレーザー彫刻した、チタンコーティングの限定モデル。シリアルナンバー入りで、コレクター心をくすぐります。
- ビクトリノックス: 「使えるアート」をコンセプトに、名画をまとったマルチツールとスイスカードが登場。防災グッズとしても注目です。
チケット情報:限定グッズ付きや日時指定に注意
本展では、チケット特典だけの限定グッズが付いたスペシャルチケットが数量限定で販売されます。
- PEANUTS with Hokusaiトートバッグ付きチケット: 5,600円
- PEANUTS with Hokusaiダイカットポーチ付きチケット: 4,500円
また、会期最初の3日間(9/13~15)と最後の2日間(11/29, 30)は日時指定予約制となるため、公式サイトでの事前確認が必須です。
開催概要
項目 | 詳細 |
展覧会名 | HOKUSAI-ぜんぶ、北斎のしわざでした。展 |
会場 | CREATIVE MUSEUM TOKYO (TODA BUILDING 6F) |
会期 | 2025年9月13日(土)~11月30日(日) ※会期中無休 |
開館時間 | 10:00~18:00 (金・土曜、祝前日は20:00まで) |
観覧料 | ・一般: 2,300円・中/高校生: 1,800円・小学生: 1,200円※各種前売券あり |
会場へのアクセス
- 公式サイト: https://hokusai2025.jp
- 住所: 東京都中央区京橋1-7-1 TODA BUILDING 6F
- アクセス: 東京メトロ銀座線「京橋駅」6番出口 徒歩3分 / JR「東京駅」八重洲中央口 徒歩7分
北斎が現代のエンターテインメントに残した数々の「しわざ」を、ぜひその目で確かめてみてください。
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